有吉ゼミという番組内の「八王子リフォーム」というコーナーはご存知でしょうか?

そのコーナーの派生として今年の夏の「24時間テレビ」で「本銚子駅駅舎リフォーム」というコーナーがあったのを記憶の人もいるかと思います。

24時間テレビの放送内では、主に小学生達が利用することになる古くなった本銚子駅(銚子電鉄)の駅舎を24時間でリフォームするというものでした。

テレビ的な都合や演出があることは当然ですし、あくまでも「芸能人のDIY」の延長ですから本職がとやかく言うことはないのはもちろんなのですが。。。

とはいえ、建設業界の一員としてはなにかと気になることでもあります。

有吉ゼミは楽しく拝見しますし、八王子リフォームのコーナーは毎回「なるほど」なヒロミさんのアイデアもあり楽しみにしています。

なので尚更気になります。

細かいアイデアを間近に見ることはもちろん、「どの位の仕上がりなのか?」
というのも気になります。

事前にある程度の段取りはしているとは思いますが、無理な時間設定でどんなことができるのかというのも気になる点です。

機会があったので実物を見に行ってみることにしました。

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JR銚子駅から銚子電鉄に乗り換え数駅移動すると本銚子駅になります。
車でも銚子駅から数分で着くくらいの場所になりますが、なかなか判りにくい場所にありますしこの駅の利用客はほぼ目の前の小学校へ通う人なので静かな場所になります。

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建築に限らず「モノをつくる」ということで「時間の制約」を決める(無理な制約)ことは「モノの仕上がり」に大きな影響がでることは想像できます。

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20分掛かる煮込み料理を10分で作ることの仕上がりのリスクは判ると思います。
同じように、延べ30人以上5日掛かる作業を10人1日で仕上げることのリスク(不都合)は想像以上です。

ただ今回のこの番組での取り組みで「どの位の仕上がりか?」「どの位の満足度か?」「どの位の耐久性か?」などを知ることは建築(リフォーム)業界の一員としては必要だと思っていました。

ヒロミさんのアイデアやセンスを感じることができたのはもちろん、その影で職人の苦悩と葛藤と努力が見えたことは、やっぱり見ておいて良かった。と感じました。

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リフォームに注目がされる事は非常に嬉しいことでありがたい事です。
まだまだキレイにすれば使えるものがたくさんあり、それが見直されることは嬉しいことです。

ただこういう番組で注目されたばかりに、5日掛かる作業を3日でやってくれ(できるじゃないか)なんて注文が増えることは困ることですし、最終的には発注するお客さんが損をする事になってしまうのです。

建築に限ったことではないですが、急かすことでリスクが高くなることは当然なこと。

正確に作業している人がスピードアップすることはできます。でも間違った作業を早く行う人が正確な作業をするようになるのは難題です。

まず第一に目指すのは「時間があれば正確に作業できる」ということになります。
そのあとに正確さを失わずに早くする方法を実行していくことが大事です。

より早く、より良いものを提供していきたいと思っています。