メンバー限定で、
「ゴルフの裏話」として、
プロゴルファーやゴルフ場の私自身が見たり聞いたりしたとっておきの裏話をしたいと思います。
耳を疑うような話や耳を塞ぎたくなる話もあるかもしれませんよー(笑)
第一回は、嘘のようなホントの話です。
Jプロとその大先輩のTプロがトーナメントで一緒にプレイした、とある日の出来事です。
あるホールで、大きく右に曲げ林の中に打ち込んだJプロは暫定球を打たずに林へ向かいました。
(ご存じの方ばかりだとは思いますが、OB方向へ行ってしまった場合、なかった時の為にもう一球ショットを打ちプレイします)
ボールを探しに林の中へ入っていくと、奥の木の横に自分のボールをみつけました。
が、
なんと。
白杭の向こう側。
明らかにOBです。
暫定球を打っていないJプロは当然
打ち直しに戻ろうとしました。
その時。
後ろから声が。
「オーイ。ボールあったか?」
Tプロの声がします。
Jプロは焦りました。
暫定球を打たなかったことや、打ち直しに戻る為、迷惑をかけることで先輩プロのご機嫌が悪くなる、というのもあり、もちろん迷惑をかける事を申し訳なく感じつつ、ボールのある方向を指を指しながら、
「ありました…あったんですが…OBでした…あの…すいません。すぐに打ち直しに戻りますので…」
と平謝り。すぐに打ち直しに戻ろうとしました。
しかし、それを聞いたTプロが、
まさか!の一言を!
激怒するわけでもなく、
「あぁ。そこか。うん。そこに出しちゃいなよ!」
「…!?」
「ソコニダシチャイナヨ?」
確かに、「ソコニダシチャイナヨ」と言ったのです。もちろん、OBだということが分からなかったわけじゃありませんし、適当に言っているわけでもありません。
ゴルフ界も厳しい体育会系です。この一件の時代は今よりももっと体育会系色が強かったので、当然、先輩の言う事は絶対です。
「なに冗談言ってるんですか。すぐに打ち直しに戻ります」
とは口が裂けても言えず。
Tプロの言うとおりに従い、OBの扱いではなく、
そこに出しちゃって、
右の林の中から次のショットを放ちました。
Jプロは、持ち前の技術でそのホールはパーを拾ったそうです。
それ以来、Jプロは「そういうこともありなのか」と思ったかどうかはわかりませんが、その後、その一件を踏まえたままトーナメントに出場し、活躍したようです。
世の中には技術だけではどうにもならない事も多くあるということなのでしょうか?
見たことありますか?
プロのトーナメントで、摩訶不思議な現象。。。
よ~く見たら、
「あんなに右に行ったのに・・・」
「あれでも、あのくらいしか曲がらないのか、さすがプロ・・・」
など、と感じることがあるかもしれません。
それは、果たして、技術なのか実力なのか運なのか・・・
信じるかどうかはあなた次第…。